PR−X
parts test
昨年12月のMaker Faire Tokyo後から始めたPR-Xの新たな部品を使った試
作がやっと完了しました。動画で見る限り何も変わっていないように見えますが、実
はこれまで紙を貼り合わせた後カットして製作していたギア等の部品を 予め用意
した厚手の紙をレーザーカットして製作した部品に変更してみました。
これまでいろいろなイベント等で、「MPMは面白いのだが作るのはね・・・。」等々
のご意見をいただいてきましたが、それならばということで、かねがね考えていたこ
とを試してみたということです。これまでもクラフトロボでカットすればというアドバイ
スもいただきましたが、ギアなどは、いくら正確に切っても、貼り合わせる段階でギ
ア側面に接着剤がはみ出てしまい結局は側面を一つ一つ仕上げなくてはならない
ことから、少なくとも一定の厚さの紙をカットして作る方がいいと考えそうしてきまし
た。またMPMのコンセプトからも、全てをゼロから作るということで、レーザーカット
するのはどうなのかと思っていました。しかし誰にも作れないというのもいかがなも
のかという思いと、いずれどなたかがやるのかな?(まあこんなバカなことは誰もや
らないかもしれませんが・・・。)という思いから、まずは試してみることにしたというの
が実際です。
さてレーザーカットはプロにお願いして、できた部品を見ると、レーザーはパルスで
切るということで、歯車側面に細かな凹凸があることが気になりました。またレーザ
ーを照射する側の方がより焼かれる分が多いということのようで、紙の厚み方向で
僅かなテーパーになっていることもちょっと気になりました。とは言え歯車側面を仕
上げていたのでは、レーザーカットの意味はなく、テーパーも噛合せた歯車間でス
ラストが働いて逃げるのではということで、小歯車は、テーパーで外形が小さくなっ
ている方を内側に対抗して貼り合わせることで逆に歯車センターに呼び込むように
して、レーザーカットした部品は何もいじらない前提で試作してみました。
結果的には、心配は杞憂に終わり、何の問題もなく使えることが判りました。また
多くの紙を切った貼ったすることも無く、製作時間の短縮ができ、ギアは、加工精度
が高いため噛み合わせの調整のマージンが大きくなり調整も楽になったように思
えました。ということで、とりあえずPR−XのNet販売に際しては、オプションとし
て使ってみようかと思っています。
もちろん私としては、これまで通りMPMの基本精神に従って全てをゼロから作る
という方向に変わりありません。コンセプトの無いものづくりは続かないということは、
これまでどこかでよく見てきたような 多くの例を引くまでもありません。それはともか
く、これでPR−Xでやろうと思っていたことは、一通りやれたようです。さて次は何
に着手するかが問題ですかね・・・。
まずは、動画で歩行の様子と各部の動きをご覧ください。
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